職人さん激減!1

職人さん激減!1

今日は少し真面目な内容のブログ。
現在、日本では「労働人口の減少」が起こっています。
日本の人口が減少している中で労働人口が減っているという話は分かりやすい話かと思いますが、その中でも建設業に携わる労働人口はもっと深刻に減少しています。
「建設業界の人手不足」という事で建設業に携わる人ならばそれを感じたことのない人はいないのではないかというくらい人手不足状態です。

要因は様々ですが大きくは「若年層の建設業在職者が減っていること。」
「高齢者建設業在職者が引退していること」だと考えています。
仕事が減っているとかの要因もありますが確かに近年でのピーク時に比べると減っているとは思いますが、建築特需のピーク時と比べたらの話なので特段大きな影響があるとは思いません。もちろん地域性もあり一概には言えませんがまだ影響は少ないと思います。

では人手不足が招く問題はなんのか。
人手不足が労務費の高騰に繋がり、工事費の圧迫、請負会社の負担増、工期遅れ・工事ストップ等、様々な悪循環に繋がります。
ここで分かりにくいところが出てきました。
「ん?人手不足でなぜ労務費が上がるの?」という部分です。
実はここが今日のブログでお伝えしたい部分にもなります。

人手不足が起こっても、時間は止まってくれません。迫りくる問題は工期です。
「いついつまでに工事を終わらせてね」という話が出てきます。
そうすると職人を探しますが下請業者さんに「誰かいない?」と聞いてその下請け業者さんがさらに下請け業者さんに「誰かいない?」となっていき、それが繰り返されるます。
そしてやっとやってくれる職人さんを見つけましたがそれが3次下請け、4次下請けとなってしまいます。
もちろんそれぞれの下請け業者さんはボランティアで仕事は出来ないので実際に現場で仕事はしなくても経費としていくらか上乗せして請求をします。

例えば元々10000円の仕事があったとします。
元請け業者としては当然儲けを出さないといけないので10000円の仕事を原価で9000円でしたいと考えますが、職人さんがいないので下請けにお願いします。下請けは9000円で仕事をしたいので元請けさんに10000円 (仕事原価9000円+儲け1000円) で仕事をさせてほしいとお願いします。
そうすると元請けさんにとってみれば工事原価が10000円ということになるので、10000円だと儲けが出ません。
なのでお客さんには「11000円」の費用になります。
となります。これが「人手不足で労務費が上がる」の正体です。

そして弊社でもそんなことが起こっています。
職人さんが高齢化で引退、退職となっており、これまで弊社だけで簡単に施工したり、直したりしていた仕事が下請けさんにお願いしないと出来ない仕事が増えてきています。
この問題で最も大きく影響を受けるのが「地域に住んでいる方」です。
これまでちょっとした修繕で数千円、数万円で済んでいたことが、数万円、数十万円かかってしまうという事が増えているのです。
また費用だけならまだしも「すぐに直せない」という問題もあります。

例えば「瓦が割れて雨漏りしている」連絡があったとして、お客様からすれば「すぐに直して取り急ぎ雨漏りを止めてほしい」というのがこの時点での一番の思いです。
ですが「職人さんが居ない、下請けさんにお願いしよう」となった場合にその下請けさんがくるのに1時間かかる!とか明日になる!となった場合、お客様からすれば最悪の時間を過ごさないといけません。
これは地元の「住」を守る会社としては致命的なことになります。
地域を守れなくなってしまいます。

なので弊社は「地域を守る職人を育てる」というポリシーを持っています。
この職人不足をなんとかしないといけないのが弊社が今最も力をいれないといけないところなのです。

職人さん激減!1 完  つづく

家のことならお気軽にお問い合わせください
TEL 0855-95-0220
受付時間/平日8:00~17:00
クリックするとメールフォームがひらきます