大黒柱
4月に入り30℃近い気温になったりと春を感じさせる間もないまま夏になろうとしていますが、工事の現場と言うのは一気に進むという事はありません。
一気に進んでいるようでも、地道な作業で少しずつ進めていることがほとんどです。
そして今回、現在進行中の旧山崎家住宅の改修工事で大きな工事が行われましたのでそのご紹介です。
あらかじめ言っておきます。写真を27枚掲載します。ご注意を!!
大きな工事と言うのは大黒柱(だいこくばしら)の移植工事です。
大黒柱と言うのは最近の新築住宅ではなかなかお目見えすることは少なくなっていますが、家の中心的な柱です。
家の中のほぼ中心に位置し、家を支える柱として他の柱より太く、家格の象徴とされる柱です。
家の主を「一家の大黒柱」という言葉がありますが、その所以にもなっているのがこの大黒柱です。
ちなみになぜ「大黒柱」と言うのかは・・・・・、各々で調べて頂ければと思います(焦)
こちらが旧山崎家の大黒柱。老朽化も進み、湿気や虫食いなどもありコンクリートなどで補強していましたが、今回の工事で大黒柱を移植することになりました。
まずは大黒柱を持ち上げるための柱を持ち上げます。
ちなみに支えている柱がありますが、この柱が通常住宅で使用する柱です。この比較だけでもどれだけ太いかわかると思います。
足元のコンクリートを撤去し、移植前の柱の全景が見えています。
ざっくりと大黒柱を切断していきます。
大黒柱の周りを支柱で支えているので、大黒柱に荷は掛っていない状況です。
大黒柱に墨付けをしてどのように加工するかしるしを付けています。白い線が墨付けの線です。
柱をさらに加工して行きます。「刻み(きざみ)」という作業です。
数ミリ単位での調整を行いながら大黒柱を加工していきました。
そして新しく移植される大黒柱です。
このサイズの柱はなかなか資材屋さんにないので特別に探して頂きました。
新しい大黒柱を加工していきます。
見れば見るほど太いなぁと思ってしまいますが、電動ノコも普段使うものと比べるととても大きいサイズの電動ノコなのですが、この大黒柱の前では小さく見えます。
そして加工されました。
ちなみにこの柱だけでも400~500キロ近くあり、加工して少し軽くなったと言っても200~300キロあるのでとても人の力では上がりません。
慎重に慎重に運んで行って・・・。真ん中に実(さね)を打ち付け完了です!!
簡単に説明させて頂きましたが、とんでもない大仕事です。
このような工事が見られるだけでもこの工事の意義を感じますがとても大きな仕事をやり遂げました。
そしてこの旧山崎家改修工事の最大のポイントであるのがこちら。
茅葺工事です。またこちらの工事も進行して行けばご報告して行きたいと思います。
ながながと読んでいただきありがとうございました。
とても貴重な工事のご報告でした!