親鸞聖人の台座を直しました。
蒸し暑い日が続いて寝苦しい夜が始まっております。
また台風の季節にもなってきており、台風被害が出ない事を祈る季節にもはいってきております。
この時期と言うのはどうも苦手なものです。
そんな梅雨の真っ只中に、工事中晴れの日の多かった現場で写真を撮るたびに快晴の日が続いたとある現場のご紹介です。
邑南町矢上地内にある「安楽寺」(あんらくじ)というお寺の親鸞聖人の銅像台座修繕工事を行いました。
こちらは着工前の写真。
銅像の台座が自重によって徐々に傾きかけてきて、いよいよ修繕しないと危ない。という事で今回修繕工事をすることになりました。
お寺の銅像の台座を扱う仕事に携わることというのはなかなか経験出来ない事ですし、貴重な仕事を密着させて頂きました。
まずは台座廻りの木を伐採させて頂きました。
当初計画では植樹するようにしていたのですが、虫食いや病気にやられて弱ってきているため、あまり良い事にはならない。という事でこの際なので伐採してきれいにしました。
そしてまずは親鸞聖人に台座から一旦降りて頂きました。
これだけでもスッキリ。
そしてここからひとつひとつの石を台座から外していきます。
まさに「ごろん。ごろん。」という感じで外れて行きます。
そしてあっという間に更地になりました。
まるでアナと雪の女王にでてくるトロール達のようです。
夜な夜な起き上がって「愛さえあれば~」って歌ってたかもしれませんね。笑
石というのは世界最古の建材です。
世界最古の建造物として有名なピラミッドも石で出来ています。
木材よりもコンクリートよりも古い歴史があります。
ただ扱うのがものすごく難しいのが石です。
職人さんも「木には気があるが、石には意思がある」と仰っていましたが、石は丁寧に扱わないとすぐ不機嫌になって崩れたり、人に怪我を負わせることだってあります。
それくらい石というのは繊細な建材だということだそうです。
そんな知識を得た状態で石を見ていたら、石も一個一個違った表情で可愛く見えてきました!笑
本当に意思を持ったらトロール達みたいになるかもしれません・・・。
話がそれて行っていますが、工事はここから地盤を強化して石積みをしていきます。
元にあったように石を戻していくので、1個ずつ慎重に積み上げていきます。
数日間かけて石を積み重ねていきました。
そして元々よりも少しサイズアップして積みあがりました。
そしてここから石の間の目地にモルタルを詰めて行きます。
これもただ詰めるだけでなく、凹凸をつけて、陰影をつけながら詰めていく、簡単なように簡単ではない作業を数日間かけて仕上ていきました。
そして台座が完成していきました。
親鸞聖人には工事中ずっと近くに待機して頂いておりましたが、台座が無事に完成しましたので台座にお戻り頂きました。
最後に台座の周りにコンクリートで仕上て完了です。
職人さんも貴重な体験をさせて頂きました、と最後には仰っておられましたがこの工事を見学させて頂いた私と致しましても、貴重な工事を見学することが出来ました。
なによりもこれまで木やコンクリート、鉄骨、鉄筋などは見てきましたが、実際に石の工事というのは勉強になることばかりでした。
まだまだ知らない事だらけですね。
ちなみにこの写真にずっと写り続けていた山があります。
この右側の山。
邑南町矢上地域を象徴する山でもある「原山」(はらやま)です。
弊社の関連企業でもある「(有)はらやま」の元にもなっているこの原山。
この原山と親鸞聖人が非常に映える結果になり、安楽寺さんとしても良かったと言って頂きました。
景色の取り込み、成功です!
これからもっと地元の方たちに愛着持ってもらえるお寺さんになっていくと良いです。
さてさて無事に完了したこちらの工事、先ほども書きましたがとても勉強になることが多かったです。
これからも実際に勉強させてもらいながら、またお客様の要望を叶えていけるように社員一同勉強していけたらと思います。
これから本格的な暑さ到来です。熱中症には要注意です。
今週は雨が多いみたいですが、雨にも負けずご安全に。